LP vs. CDのジャケットデザイン [クラシックCD]
CBSのLPジャケットは優れたデザインのものが多く見られます。前回のブログではバーンスタインのジャケットデザインを取り上げたので、今回はバーンスタイン以外の中から、お気に入りの3点を選んでみました。一つはあまりにも有名なブーレーズ~クリーブランドのストラヴィンスキー『春の祭典』のジャケットです。
このイラストはガイ・ビローというクレジットが入っています。LP発売当時、演奏の革新性と共に、ジャケットの大胆なイラストの斬新さに驚かされたものです。CDは同じストラヴィンスキーの『ペトルーシュカ』とのカップリングですが、ジャケットは『春の祭典』の方のイラストが採用されています。大分、転写を重ねたらしく、オリジナルLPの深く冴えたブルーの空の色がCDでは紫よりの暗い紺色になってしまっています。
ストラヴィンスキー:春の祭典/ペトルーシュカ
もう一つも、そのイラストが気に入っている一枚です。ファンタジアというタイトルが付いていますが、これはディズニーの音楽アニメ映画の名作『ファンタジア』に採用された音楽を、オーマンディ~フィラデルフィア管の演奏で収めたものです。1940年製作のオリジナルはストコフスキー~フィラデルフィア管の演奏でしたが、この盤にはオーマンディが同じオーケストラを指揮した新しい演奏でファンタジアに使われた音楽が収められています。もちろん、この盤用に新たに録音された演奏ではなく、オーマンディが指揮したファンタジア収録曲の過去の録音を単に集めただけのコンピレーション盤で、日本では発売されませんでした。
このイラストはファンタジアの映画の中のシーンを再構成したものですが、ディズニーのオリジナルとは全く異なるユーモラスな感覚が秀逸です。今回、この盤を取り上げてみて初めて気がついたのですが、クレジットを見たら、このジャケットのイラストもガイ・ビローでした。
同じCBS盤になりますが、グールドの弾いたバッハ『イタリア協奏曲』のジャケットは、ブルーノートのジャズのLPを彷彿させるブルーのモノトーンのデザインが秀逸です。残念ながらフォトグラファーとアートディレクターの名前はクレジッットされていません。
LPとCDのジャケットデザインのイメージの相違は、30センチと12センチというサイズの違いだけではなく、カートン紙かプラスチックかというケースの素材の質感の違いも大きく作用しているのではないかという気がします。近年、オリジナルのLPジャケットのデザインを再現した紙ジャケット仕様のCDが盛んに見られるようになってきましたが、この一枚も紙ジャケット仕様のCDが出ています。
バッハ:イタリア協奏曲(紙ジャケット仕様)
下の写真は同じ盤を米CBSのオリジナルLPとソニー製の紙ジャケ仕様のCDと比較したものです。同じカートン紙でも30センチと12センチというサイズの違いは如何ともしがたいものがありますが、見方を変えると、紙ジャケCDはメッセージカードか絵はがきのような、そのサイズなりのミクロな美しさを感じさせてくれます。
このイラストはガイ・ビローというクレジットが入っています。LP発売当時、演奏の革新性と共に、ジャケットの大胆なイラストの斬新さに驚かされたものです。CDは同じストラヴィンスキーの『ペトルーシュカ』とのカップリングですが、ジャケットは『春の祭典』の方のイラストが採用されています。大分、転写を重ねたらしく、オリジナルLPの深く冴えたブルーの空の色がCDでは紫よりの暗い紺色になってしまっています。
ストラヴィンスキー:春の祭典/ペトルーシュカ
- アーティスト: ブーレーズ(ピエール),ストラヴィンスキー,クリーヴランド管弦楽団,ニューヨーク・フィルハーモニック
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
- 発売日: 2004/11/17
- メディア: CD
もう一つも、そのイラストが気に入っている一枚です。ファンタジアというタイトルが付いていますが、これはディズニーの音楽アニメ映画の名作『ファンタジア』に採用された音楽を、オーマンディ~フィラデルフィア管の演奏で収めたものです。1940年製作のオリジナルはストコフスキー~フィラデルフィア管の演奏でしたが、この盤にはオーマンディが同じオーケストラを指揮した新しい演奏でファンタジアに使われた音楽が収められています。もちろん、この盤用に新たに録音された演奏ではなく、オーマンディが指揮したファンタジア収録曲の過去の録音を単に集めただけのコンピレーション盤で、日本では発売されませんでした。
このイラストはファンタジアの映画の中のシーンを再構成したものですが、ディズニーのオリジナルとは全く異なるユーモラスな感覚が秀逸です。今回、この盤を取り上げてみて初めて気がついたのですが、クレジットを見たら、このジャケットのイラストもガイ・ビローでした。
同じCBS盤になりますが、グールドの弾いたバッハ『イタリア協奏曲』のジャケットは、ブルーノートのジャズのLPを彷彿させるブルーのモノトーンのデザインが秀逸です。残念ながらフォトグラファーとアートディレクターの名前はクレジッットされていません。
LPとCDのジャケットデザインのイメージの相違は、30センチと12センチというサイズの違いだけではなく、カートン紙かプラスチックかというケースの素材の質感の違いも大きく作用しているのではないかという気がします。近年、オリジナルのLPジャケットのデザインを再現した紙ジャケット仕様のCDが盛んに見られるようになってきましたが、この一枚も紙ジャケット仕様のCDが出ています。
バッハ:イタリア協奏曲(紙ジャケット仕様)
- アーティスト: グールド(グレン),バッハ
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
- 発売日: 2007/03/07
- メディア: CD
下の写真は同じ盤を米CBSのオリジナルLPとソニー製の紙ジャケ仕様のCDと比較したものです。同じカートン紙でも30センチと12センチというサイズの違いは如何ともしがたいものがありますが、見方を変えると、紙ジャケCDはメッセージカードか絵はがきのような、そのサイズなりのミクロな美しさを感じさせてくれます。
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