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ミョンフンの「春の祭典」 [クラシックCD]

ストラヴィンスキーの「春の祭典100周年記念盤」(本ブログに掲載済)で種々のこの曲の演奏を聴いた後、国内盤は2011年にSHM-CDで発売された07年録音の少し古いCDですが、ミョンフン~フランス国立放送フィルのハルサイを久しぶりに取り出して聴いてみました。


ストラヴィンスキー:バレエ「春の祭典」/ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」

ストラヴィンスキー:バレエ「春の祭典」/ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」

  • アーティスト: チョン・ミョンフン,ストラヴィンスキー,ムソルグスキー,フランス放送フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2011/12/21
  • メディア: CD


ミョンフンはミュンフンの名前で親しんできたのですが、ネットで検索するといつの間にかミョンフンの表記が多くなっていたのでそれに従いました。ミョンフンはCDではパリ・バスティーユ管とのベルリオーズ「幻想交響曲」の新鮮な演奏を聴いて以来、すっかりファンになっていましたので、この1枚にも大きな期待を寄せていました。フィルアップはラヴェル編の「展覧会の絵」というヘビーな組み合わせの1枚です。

さて、期待のハルサイですが、これが極めてスタンダードにこの曲を完全に古典として捉えたケレンの無い演奏でした。ここで採用している版も、現在のスタンダードとなっているブージーアンドホークスによる47年版のようです。その分、ミョンフンに期待したこの曲への新たな解釈は聴けませんでした。でも、このきれいなバランス感覚の良い演奏こそミョンフンの持ち味の一つなのかもしれません。併録の「展覧会の絵」も極めてオーソドックスな解釈に終始し、ミョンフンから聴ける新たな発見は聴かれませんでしたが、これはこれできれいな演奏であることに間違いはありません。

オーソドックスなコンサートホールプレゼンスで捉えられたDGの録音も優秀録音と言えるでしょうが、私にはこれらの曲では再生音楽としては、もっと打楽器パートを強調して欲しいところです。その分、ミョンフンの演奏もおとなし目に聴こえるのかもしれません。

私にはこれら2曲では、ほぼ同時期に録音されたゲルギエフ盤が遙かに新鮮でスリリングに聴こえるのですが、それに比べるとミョンフンに期待した新たな発見は聴かれない1枚でした。けれどもフランス国立放送管の美音も相俟って、この1枚も捨て難い魅力のある1枚になりました。これら2曲の入門用としてはふさわしい、これ以上ないようなスタンダードなバランス感覚の良い演奏であることは付け加えておきましょう。


Le Sacre Du Printemps: Chung Myung-whun / French Radio Po +mussorgsky: Pictures At An Exhibition
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タグ:ミョンフン
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